川越宗一『熱源』 アイヌと私の居場所

そこは誰の場所なのか?

私はなんなのか?

そんなことを考えさせられる物語

アイヌの人々がロシアと日本の政治に板挟みにされ

自己のアイデンティティを問う

アイデンティティとはいつの時代の人間も追い求める

最大のテーマではないでしょうか?

小説の中で、アイヌ ギリヤーク ポーランド

の人々が故郷を追われ変革かこのまま耐えてしまうのか

苦悩する。

この話は現代に生きる我々にも短な話ではないでしょうか

例えば、方言 民間行事などは日々失われつつある

それは交通手段、通信手段が発達し、世界が近い距離感を持っているからだと思う

これは良い方向に向かっているのか? 果たして…

私たちの『個』を考えさせられる小説でした。

書評 4.6