08 CHAOS

溶けた灰は星になった。自分の存在が夕焼けの猫のように次第に黒に近づいた。塀の上の友達に挨拶をした『よお』友達も『にゃあ』と答えた。ふと海水の匂いがした目を閉じると海藻が遊泳する。この頼もしさと寂しさが絶妙に入り混じった道をゆっくりと時間をかけて一歩一歩存在を確かめるように進んだ。