村田沙耶香『消滅世界』パートナーがいても彼氏・彼女を作るそんなあたらしい世界。その対象は二次元、三次元差別なく愛した。

こんにちは!只野です!

今回は私の大好きな作家さんである村田沙耶香さんの小説『消滅世界』をご紹介させていただきます。村田さんといえば『コンビニ人間』が有名だと思いますがこの『消滅世界』も価値観揺さぶる作品となっています。『コンビニ人間』は結婚、女性の生き方などをテーマにしていますが、『消滅世界」は恋愛、家族をテーマにしています。

・1 恋愛 この世界は人工授精が進んだことにより恋愛=肉体的な関係にはつながらず、むしろ意味の無いものとされています。そのため二次元的(アニメ、アイドル)を恋愛対象としているのです。したがって結婚相手は経済、生活をするためのパートナー以上の存在ではないのです。

・2 家族 この世界の家族は生活を共にするパートナーで性的関係は持っておらず近親相姦的な意味合いを持ってしまいます。その為、恋愛感情を持つのは外の人物や二次元です。性もこれらに対してです。

この前提があることで私たちが生きているこの世界が正常と捉えるのか異常と捉えるかは自由ですがあと十数年時が経てば現代も異常だとされる程、常識は常に揺らいでいる。と村田さんの小説読んで考えてしまいました。

皆さんはどう考えますか?

『消滅世界』で主人公が放つお気に入りのセリフを紹介します。

「正常ほど不気味な発狂はない。だって、狂っているのに、こんなにも正しいのだから。」

ご拝読ありがとうございました。